一人親方労災保険を比較検討しよう

従業員にも個人事業主にもメリットがある!そんなオイシイ「一人親方労災保険」の制度を有効活用しよう。

特別加入制度で事業主を労働者に!

一人親方労災保険に加入するためには、団体を通して手続する必要があります。大工さん、漁師さん、個人タクシーの運転手さんなど、一人親方が加入する団体が地域ごと、業種ごとにあります。労災保険は本来、企業などに所属する従業員(=労働者)を対象とするもので、個人事業主は「労働者」とはいえないために対象外なのですが、特別加入制度ではこの団体を「事業主」、加入する一人親方を「労働者」として、特別に労災保険に加入することができるのです。

  労災保険は保険制度ですので、当然保険料がかかります。企業に所属する従業員の方は、給与明細を見ても「労災保険」の項目は無いかもしれませんが、これは保険料を100%企業側が負担しているからです。一人親方の場合は労働者ではありませんし、そもそも自ら希望して加入しますので、保険料を負担する必要があります。

保険料の計算は、一日あたりの補償額(給付基礎日額)に365を掛けて、それに業種ごとの料率を掛けて計算します。この料率は業種ごとによって異なり、危険な業種は高く、危険が少ないといえる業種は低く設定されています。建設業の場合、給付基礎日額が1万円であれば、365万円に業種ごとに料率(19/1000)を掛けて、69,350が年間の保険料になります。

 給付については、業務中や通勤中のケガに対しては無料で治療を受けられます。休業することになった場合は、休業給付として一日あたり給付基礎日額の6割、特別支給金として2割、合計8割の給付を受けられるなど、労働者に対する内容と同程度の補償が受けられます。